【弁護士が解説】民事再生の手続きの流れ
民事再生とは、経営が悪化した企業が裁判所の監督のもとで債務を整理しながら事業を継続することを目的とした法的手続きです。
民事再生を申し立てるためには、破産に瀕している状態、または破産の原因となる事実が生じるおそれがあることが要件とされています。
本記事では、民事再生の手続きの流れを解説します。
民事再生の申し立てと保全処分の決定
民事再生の手続きは、弁護士とともに申立書や添付書類を準備し、裁判所に申し立てを行うことから始まります。
申し立てに必要な書類には、財産目録や過去3年分の貸借対照表、債権者一覧表などがあり、正確な財務状況を把握したうえで準備する必要があります。
申し立てが受理されると、裁判所は債権者による強制執行や仮差押えを禁止する保全処分を決定します。
監督委員の選任と再生手続き開始決定
申し立てが受理された後、裁判所は監督委員を選任します。
監督委員には、再生手続きが適正に進められているかどうかを監督する役割を担う弁護士が選ばれます。
その後、裁判所が再生手続き開始の要件を満たしていると判断した場合に、開始決定が下されます。
債権の届出と財産評定
再生手続きが開始されると、債権者は裁判所が定めた期限内に債権の届出を行います。
届出のあった債権については、債務者側が内容を確認し認否を行います。
また、再生手続き開始決定と同時に、債務者の財産の価値を客観的に評価する財産評定が行われます。
再生計画案の作成と提出
財産評定の結果や債権の確定を踏まえて、弁護士とともに再生計画案を作成します。
再生計画案には、債権者への弁済方法や弁済額、弁済期間などを具体的に記載する必要があります。
民事再生では、原則として清算価値以上の弁済を行うことが再生計画案の認可要件とされており、弁済期間は最長で10年以内です。
債権者による決議と認可決定
提出された再生計画案は、債権者集会において債権者による決議にかけられます。
再生計画案が可決されるためには、議決権を持つ債権者の過半数が同意し、かつ議決権総額の2分の1以上の同意を得る必要があります。
債権者集会での可決後、裁判所が再生計画案の内容が法律の要件を満たしていると認めた場合に、認可決定が下されます。
再生計画の遂行と終結
再生計画案の認可が確定した時点で、再生計画で定められた弁済を除く残余の債務は、法的に免除されます。
計画通りの返済が確実に行われる見通しが立った段階で、民事再生の手続きは終結し、裁判所の監督から外れて完全に自立した経営に戻ります。
まとめ
民事再生の手続きは、申し立てから開始決定、債権を確定させて計画案を作成し、債権者決議による認可決定を経て計画遂行という流れで進みます。
民事再生をお考えの場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
当事務所が提供する基礎知識
KNOWLEDGE
-
介護事故
高齢化社会の進展に伴い、介護事故に関するご相談が年々増えています。 介護事故の明確な定義はありませんが、怪我の大小・治療の有無にかかわらず、介護の現場で利用者に実害があった場合または実害が発生していた可能性があ […]

-
相続問題
相続問題とは以下のようなものが考えられます。 ■遺留分が侵害される遺留分とは、相続の際遺留分権者に認められる「相続できる遺産」の最低額をいいます。被相続人となる方が、生前贈与や遺贈などにより遺留分を侵害するよう […]

-
相続において寄与分が...
寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加に貢献をした相続人が、法定相続分に上乗せして遺産を受け取ることができる制度です。寄与分が認められるためには、貢献の事実を客観的な証拠によって示す必要があります。本記事では、相続におい […]

-
医療過誤と医療事故の...
医療過誤と似た言葉に、「医療事故」というものがあります。 医療事故とは、医療現場で医療の全過程で発生する人身事故一切をいい、医療過誤は、医療事故のうち、医療機関や医療従事者の過失を原因とするものです。医療事故の […]

-
貸金・連帯保証など
貸金・連帯保証などに関する問題としては、「友人に貸したお金を返してほしい」、「連帯保証人になるよう頼まれたが、どういった手段が考えられるか、どんなリスクがあるか」といったものが存在します。 こうしたトラブルに関 […]

-
交通事故の過失割合の...
交通事故の過失割合は、賠償金額を左右する重要な要素です。保険会社は過去の判例と事故の個別状況を考慮して適切な過失割合を算出しますが、当事者の納得が得られない場合もあります。本記事では、過失割合の決定方法から不満がある場合 […]

よく検索されるキーワード
KEYWORD
弁護士紹介
LAWYER
「もう自分ではどうにもならない」とお悩みのことでも、問題解決のエキスパートである弁護士にご相談いただくことで、意外にスムーズにお悩みを解決できることが多くございます。長年の経験と法律の専門知識で、様々な方法をご提案し、解決へと導きます。どうかお一人で悩まずに、なるべくお早目に弁護士にご相談ください。
「お客様の立場に立った、親切・丁寧でわかりやすい対応」がモットーです。
| 代表弁護士 | 原 洋司 (はら ようじ) |
|---|---|
| 所属団体 |
札幌弁護士会所属 札幌商工会議所部会分科会長 北海道大学同窓会 札幌南高等学校六華同窓会 公益財団法人プラン・ジャパン・スポンサー 日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助の登録弁護士 |
| 沿革 | 平成6年に設立して以来、交通事故、企業法務、企業再生、医療過誤、親権、離婚、個人債務、相続、保険金請求など幅広い分野についてお客様のニーズに応えてきました。ゴルフ場の破産や清算も手掛け、手掛けた全てのゴルフ場を再生させました。 |
事務所概要
OFFICE
高品質のリーガルサービスをご提供するために、日々研鑚を積んでいます。
当事務所は弁護士費用についても、お客様のご事情に合わせた親切な対応を心がけております。「費用が心配…」という方も、お気軽にご相談下さい。
| 事務所名 | 原洋司法律事務所 |
|---|---|
| 所在地 | 〒060-0042 札幌市中央区大通西15丁目 ラスコム15ビル3階 |
| TEL / FAX | 011-615-7110 / 011-643-3522 |
| 受付時間 | 9:00~17:00(事前予約で夜間も対応可能です) |
| 定休日 | 土日祝(事前予約で定休日も対応可能です) |
| アクセス | 地下鉄東西線「西18丁目駅」から徒歩8分 |